BtoBマーケティングとは?おすすめの本や基本的な実践方法
更新日:2022.07.11 公開日:2022.07.11
マーケティング
BtoBマーケティングでは、MAツールの導入やコンテンツSEO・メルマガ・テレアポなどといったツールや施策が、一つの有効な手段であることは間違いないのですが、本質的な意味で成果を得るには、顧客ニーズの把握や良好な関係構築が欠かせません。
対象とする「顧客(企業)」への理解が不足しているとせっかくの施策が上手く行きません。
BtoBマーケティングの役割や手法を理解し、企業にあった施策を選び顧客と良好な関係を築いていきましょう。
目次
BtoBマーケティングとは
BtoBは「Business to Business」の略語で、法人向けのビジネスモデルあるいは取引きのことを指します。
マーケティングとはユーザーニーズを深く理解した上で、事業として収益性が見込める市場を選定し、最適な製品・サービスを提供することです。
これをBtoBに特化した戦略や手法・コミュニケーション方法などを総じて、「BtoBマーケティング」と呼びます。
まずはBtoBビジネスにおいてマーケティングはどのような役割をもつのか、BtoCとの違いはなんなのかを理解しましょう。
BtoBマーケティングの役割
企業が商材などを購入するプロセスは大きく変化しています。
今までは営業担当者から情報収集をきっかけに商談がスタートするという場合が多かったが、インターネットが普及してからは、人からではなく検索エンジンから情報を収集するようになったため、直接、営業担当者と話すタイミングは、ある程度製品・サービス、または業者の選定をした後に行われることが多くなっています。
しかし、BtoB企業の情報収集源はいまだに企業のWebサイトから情報収集している場合が多く、昔のままの営業主体のスタイルのままです。
BtoBマーケティングは見込み顧客(リード)を獲得して育成(ナーチャリング)し商談に結びつけることが目的のため、法人顧客に自社の商品・サービスを購入してもらうための仕組みを作ることができます。
一連のプロセスを効率的に運用して成果を最大化するために、多様なマーケティング施策に取り組む企業が増えています。
BtoCマーケティングとの違い
BtoBマーケティングは企業(法人)が企業を対象とするのに対して、BtoCは一般消費者である個人を対象とするため、アプローチ方法が変わってきます。法人と個人では購買単価や検討期間などに違いがあるためです。
一般消費者向けの商材はBtoB商材と比べると少額なものが多く、利用者が購入する場合が多い傾向があります。
そのため、検討する期間も短く、衝動買いすることもあります。
一方、BtoB商材は企業と企業の取引なので、高額で組織単位で使用するものが多く、購入するまでに相談したり検討したりと複数人が関わってくるので、購入にいたるまでの過程や検討している期間が長くなる傾向があります。
BtoBマーケティングでは、こうした企業や法人のターゲット層を意識して施策をすることが大切です。
BtoB | BtoC | |
---|---|---|
購入単価 | 高額(数十万~数億円) | 少額(数百円~数万円) |
購買決定者 | 複数人で組織的に決定 | 主にユーザー本人が決定 |
検討期間 | 長い | 比較的短い |
判断基準 | 機能・経済合理性を重視 | 好みやブランドも重視 |
BtoBマーケティングの流れ
顧客の購買に向けて行う活動の流れは下記の通りとなります。
①商品や顧客、市場に対する理解を深める
顧客満足度調査や見込み顧客(リード)のニーズ調査でさまざまなニーズを分析し、顧客にニーズに合ったものを提供することが大切です。
②見込み顧客を獲得する(リードジェネレーション)
リードジェネレーションとは、見込み客を獲得する為の活動のことです。
例えば、展示会での名刺交換や、Webサイトでのキャンペーンや資料請求フォーム等を使って見込み顧客を獲得します。
③見込み顧客を育成する(リードナーチャリング)
リードナーチャリングとは、顧客を育成する活動をすることです。
書品やサービスに対して「あまり興味がない」という確度の低い顧客に対して様々な方法で「育成」し、確度の高い顧客になるまで育成しなければいけません。
定期的な情報発信によって顧客の購買意欲を向上させたり、顧客にアプローチして課題やニーズを聞き出し、自社商品による解決を提案する手法がよく用いられます。
④情報を共有し、案件化・商談化する
顧客情報を営業部と共有することによって、確度の高い顧客へアプローチ出来るため、成約へと結びつけることが可能です。
⑤顧客との関係を維持する
顧客へのフォローやイベントやキャンペーンなどの情報を発信することで、サービスの継続や再購入などをしてもらえます。
⑥PDCAサイクルを回す
継続的に業務効率化を進め、生産性を上げていきます。
BtoBマーケティングの主な手法
認知施策の代表的な手法
どんなに社名や商品名が知られても、「購入」という行動が起きなければ売上には繋がりません。
だからこそ、購入の行動を起こすための、認知度の拡大が必要なのです。
認知施策には、WEB広告やSNSなどが挙げられます。
SEOと比較して、Web広告やSNSはスピーディーに認知拡大をすることが出来ます。
リスティング広告やSNS広告の場合、広告アカウントの開設から広告表示までの期間は最短で1日です。
審査が必要な媒体であっても、3~4営業日程度で広告出稿をスタートできます。
認知が上がれば、企業名での検索が増え、問い合わせが増える効果もあります。
●動画●SNS●TVCM●記事広告●プレスリリースなど
リード獲得の代表的な手法
リード獲得の施策としてスタンダードなものは、リスティング広告やSEOです。
見込み顧客にとって有益な情報などを提供することで、購買意欲の醸成を図り、購買に繋げていきます。
BtoBではセミナーや展示会も多くのリード獲得が期待できます。
見込み顧客の抱えている課題やニーズにフォーカスした内容で開催し、自社の製品・サービスのアピールをする事が可能です。
●WEB広告●SEO●ホワイトペーパー●SNS広告●DM●テレアポなど
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リードナーチャリングの代表的な手法
リードナーチャリングとは、獲得した見込み顧客(リード)の購入意欲を高め、将来的な受注につなげていくことです。
確度の低い顧客へアプローチしてもすぐに商品を購入・導入することは難しいでしょう。
こうした確度の低い顧客へ定期的な情報発信やセミナーなどを通して継続的にコミュニケーションを取り、興味を持ってもらうことで成約への可能性を高めることが出来ます。
その時に、「コンテンツマーケティング」の概念が重要となります。
将来の見込み顧客との良好な関係を築くのに、適切なコンテンツマーケティングは力を発揮します。
●メルマガ配信●セミナー●リターゲティング広告●MAツールの導入など
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BtoBマーケティングの始め方・進め方
自社の課題を把握する
まずは、どのような課題や目的があってBtoBマーケティング戦略を立てるのか、明確にすることが大切です。
企業の目的は集客や売上の向上が多いですが、どのくらいの規模をさすかは企業によって異なります。
目標や規模感をきちんと決めないまま施策を進めてしまうと、今後のペルソナ設定やカスタマージャーニーマップの作成がスムーズに行えなくなるので、初めに目標や目的を明確に決めておきましょう。
取り入れるマーケティング手法を選定する
会社の課題や目標によって取り入れるマーケティング手法が異なります。
施策を決定する際は、マーケティングプロセスごとに課題になっている部分がどこかを整理した後に決定していくことをおすすめしています。
目標を達成する上でどのプロセスに課題があるのかを把握しないまま進めてしまうと、目標達成インパクトの少ない施策になってしまいます。
テスト導入してみる
テストマーケティングを行うことでリスクを減らすことができ、今後のマーケティング活動に向けての計画を効果的かつ効率的に推進できるようになります。
BtoBマーケティングの理解を深める本
デジタル時代の基礎知識『BtoBマーケティング』「潜在リード」から効率的に売上を作る新しいルール
特徴 | BtoBマーケティングを少人数で効率良く売上を実現させるための施策に特化している点 |
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こんな人に |
・BtoBマーケティングを基礎からしっかりと学びたい ・少人数で効率良く売上を伸ばしたい ・具体的かつ役に立つ手法を知り、成果を実現したい |
図や表を多く使用した構成となっているため、初めての人でも読みやすく書かれています。
マーケティングといえども、デジタルマーケティング戦略策定、ブランディング、MAツール活用など様々な領域が連動して成り立っていますが、その繋がりが分かりやすく図解されています。とにかく図が多いので、イメージが湧きやすいです。
デジタルを駆使したBtoB営業を不要とするマーケティングの仕組みについて説明をしてるため、従来の勘と経験のBtoB営業とは異なり、これからのマーケティングに必要とされるマーケティング手法を統合的に学べます。
基本的な部分はもちろん、詳しい事例を交えながら実践的な手法についても触れているため、基礎から実行まで一通りの勉強ができる本です。
[デジタル+オフライン]BtoB企業のためのマーケティングコンテンツ制作ガイド
特徴 |
詳しい事例や実際に活かせる情報などが多く掲載されており、実際のBtoBマーケティングに活かしやすい内容 |
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こんな人に おすすめ |
・デジタルツールを導入したが成果が得られていない ・営業活動などのマーケティング手法を変えたいけど、経営層に必要性が伝わらず非協力的な態度 ・営業資料などを外注した時のクオリティやコストに不満がある |
従来型のマーケティング手法は効率が悪く、人ごとに異なる要素が強いです。
それらの仕組み化を実現するための方法がたくさん掲載されています。
企業が抱えがちな課題例やその対策方法など、抽象的な説明ではなく、具体的なアクションプランに落とし込んだ説明なのですぐに活かしやすい内容が揃っています。
BtoBウェブマーケティングの新しい教科書 営業力を比較させる戦略と実践
特徴 | WEB分野とBtoBマーケティングについて学べます。 |
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こんな人に |
・顧客の求めるようなWEBコンテンツを制作したい ・成果が出るようなWEBサイトに改善したい ・正しいBtoBのWEBマーケティングの知識を身につけたい |
この本は、これからマーケティングをはじめる人から、成果を感じないため改善したいと考える担当者まで使える内容となります。
しっかりとこの本を読めば、成果を得るために必要なBtoBマーケティングに関する内容を基礎から具体的な実践方法まで総合的に理解することが可能です。
まとめ
BtoBマーケティングは移り変わりが早く、様々な施策がトレンドになっていますが、企業や法人のターゲット層を意識して施策をすることが大切となります。
顧客がどんな課題を抱えているのか、どのような立場なのか、目標・目的は何なのかといったニーズを把握しなければどんな施策を行ったとしても成果に結びつくのは難しいでしょう。
何も考えずにツールを導入したり、トレンドになっている施策を取り入れるのではなく、顧客のニーズを理解した上で施策を行い、顧客との関係を構築していくことが大切です。