近年、オンラインでの広告プロモーションが主流になりつつあります。なかでも、「Meta広告」と呼ばれるFacebookやInstagramを使った広告は、特徴的なターゲティング機能やビジネス目標に適した配信が可能なため、多くの企業や個人が活用しています。
しかし、Meta広告に興味がある人のなかには、「Meta広告はどういうものか」「どうやって作るのか」などと疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Meta広告の基礎知識から広告の種類、作成方法、問題の解決策まで解説します。初心者の方でも、すぐに実践できるヒントも紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
Meta広告とは|Meta社が提供する広告サービス

「Meta広告」とは、Meta社(旧Facebook)が提供する広告サービスの総称ですFacebook、Instagram、Messenger、Audience Networkなど、多くのプラットフォームに表示されます。
この広告は、細かいターゲティングを設定して、自分の商品やサービスを目的のターゲットに直接届けることができるのが特徴です。例えば、ホットヨガの広告を、「30代の女性で、ヨガに興味がある人」だけに限定して表示させることができます。
Meta広告は、個人の行動データにもとづいたターゲティングがポイントで、「ターゲット層が実際に求めている商品」の情報を提供できるのです。
Meta広告の種類

Meta広告は、配信される形式によって複数の種類に分けられます。代表的なものは以下の4つです。
- 画像広告
- 動画広告
- カルーセル広告
- コレクション広告
それぞれ解説します。
画像広告
画像広告は、Meta広告の中でも最もシンプルで扱いやすい広告形式です。1枚の画像を使用して、短時間でインパクトを与えるのが特徴です。
例えば、新商品のリリース時に新商品の写真で告知するというような使い方があります。
画像広告は、シンプルな構成のため、視覚的に訴求力のある画像を使用することが重要になります。明るい背景やキャッチーなテキストを組み合わせることで、広告のクリック率を高められるでしょう。
初心者の方にも扱いやすく、ブランドイメージの認知向上や、簡単なプロモーションにおすすめの形式です。
動画広告
動画広告は、動きや音声を使って商品やサービスの魅力をわかりやすく伝えられる広告形式です。特にスクロールが速いSNSでは、視覚的な動きが視聴者の注意を引きつけるため、非常に効果的です。
この広告形式の活用方法としては、新商品の使い方を具体的に示した短い動画や、ブランドのストーリーを数秒で伝えるクリップなどが挙げられます。Meta広告では、特に5~15秒程度の短い動画が視聴者の集中を保ちやすく、最適とされています。
また、動画広告の課金方式には、動画が最後まで再生された場合にのみ課金される仕組みである「ThruPlay課金」があり、広告費を効率的に使える点も大きな魅力です。
視覚的なインパクトと音声の相乗効果で、強く印象に残る広告を作りたいときに、動画広告はおすすめの形式といえるでしょう。
カルーセル広告
カルーセル広告は、1つの広告内で複数の画像や動画をスライド形式で表示できる広告形式です。この形式は、複数の商品や特徴を一度にアピールできるため、特に商品ラインナップが豊富な場合に効果的です。
例えば、オンラインショップが複数の商品をまとめて紹介したり、1つの商品について、スライドごとに異なる特徴を説明するのに適しています。
また、各スライドに個別のリンクを設定できるため、特定の商品ページや詳細情報へユーザーを直接誘導することも可能です。
視覚的にバリエーションを持たせることで、ユーザーの関心を引き出しやすく、購買意欲を高めやすい広告形式です。
コレクション広告
コレクション広告は、大きなメイン画像や動画1つと、その下に複数の小さな画像が並ぶ形式の広告です。視覚的に目を引きやすく、広告をタップすると「インスタントエクスペリエンス」(旧キャンバス広告)が開くのが特徴です。
例えば、セール中の商品や新作アイテムを特集する場合に使用します。
ユーザーは、広告をタップするだけで商品カタログを簡単に閲覧でき、外部サイトに移動する必要がありません。そのため、購入までの手間が短く、購買行動につながりやすいといえます。
シンプルなデザインで商品を効果的にアピールできるコレクション広告は、ECサイト運営者や、多くの商品を紹介したい場合におすすめの形式です。
(※インスタントエクスペリエンス:広告をタップするとフルスクリーンで商品情報が表示される機能)
Meta広告マネージャの基礎知識┃広告作成・管理ツール

Meta広告マネージャは、FacebookやInstagramなどのSNS広告を簡単に管理できる無料ツールです。広告の作成や配信、効果測定を一元的に行うことができます。
Meta広告マネージャでは、Metaの豊富なユーザーデータを活用し、年齢や性別、趣味などを細かく設定してターゲティングができるのが特徴です。例えば、「20代女性で旅行に興味がある人」のように、ピンポイントで広告を配信することが可能です。
さらに、広告の効果をリアルタイムで確認できるため、運用中でも柔軟に調整ができるのも魅力といえるでしょう。
高機能なのに手軽に始められるMeta広告マネージャは、広告初心者からプロフェッショナルまで幅広く活用されています。
ログイン方法
Meta広告マネージャを利用するには、まずFacebookアカウントを作成し、それを使ってログインする必要があります。以下の手順に従って簡単にアクセスできます。
- Facebookアカウントにログイン
- 広告マネージャにアクセス
- アカウント設定を確認
Facebook公式サイトにアクセスし、アカウント情報を入力してログインします。アカウントがない場合は無料で作成可能です。
ログイン後、右上のメニューから「広告マネージャ」を選択し、広告マネージャにアクセスできます。
初めて利用する場合は、広告アカウントを作成する必要があります。必要な情報を入力し、広告マネージャをセットアップしてください。
ログインが完了すれば、すぐに広告キャンペーンの作成を始めることができます。
基本の操作手順
Meta広告マネージャは、直感的に使えるデザインが特徴で、広告作成や管理が簡単に行えます。以下は基本的な操作手順です。
1、キャンペーンの作成
「キャンペーン作成」ボタンをクリックしてスタート。広告の目的(例:認知度向上、トラフィック増加、コンバージョン獲得など)を選択します。
2、ターゲット設定
年齢、性別、地域、興味関心など、広告を届けたいターゲットを細かく設定します。細かいターゲティングができるのがMeta広告の強みです。
3、広告クリエイティブの設定
広告形式を選び(画像、動画、カルーセルなど)、必要なクリエイティブをアップロードします。効果的なキャッチコピーを添えて完成させましょう。
4、予算とスケジュールの設定
1日の予算や広告の配信期間を決めます。スケジュールを柔軟に調整して運用できます。
5、広告のプレビューと公開
完成した広告をプレビューし、問題がないことを確認したら「公開」ボタンをクリック。これで広告が配信開始されます。
これらの操作をマスターすれば、初心者でも簡単に広告運用を始められます。分析データを活用して、継続的に改善を図るのも重要なポイントです。
Meta広告の費用

Meta広告の費用は、課金方式や広告の目的、ターゲットによって変動します。一般的な課金方式には、クリック課金(CPC)、インプレッション課金(CPM)、動画広告向けのThruPlay課金などがあります。
各課金方式の特徴は以下の表のとおりです。
課金方式 | 特徴 | 利用シーン | 料金の発生条件 |
クリック課金 (CPC) | 広告がクリックされた回数に基づいて課金される方式。 | ウェブサイトへのトラフィックを増やしたい場合や、コンバージョンを目指す広告に最適。 | ユーザーが広告をクリックしたとき。 |
インプレッション課金 (CPM) | 広告が1,000回表示されるごとに課金される方式。 | ブランド認知度を高めたい場合や、多くの人に広告を見てもらいたい場合に適している。 | 広告が1,000回表示されるごと。 |
ThruPlay課金 | 動画広告向けの課金方式で、動画が15秒以上または最後まで再生された場合に課金される。 | 動画広告で商品の魅力やブランドメッセージを伝えたい場合に最適。 | 動画が15秒以上再生または最後まで再生されたとき。 |
アクション課金 (CPA) | ユーザーが広告経由で特定のアクション(購入、登録など)を行った場合に課金される方式。 | コンバージョン率を重視するキャンペーンや、成果型広告におすすめ。 | ユーザーが指定されたアクションを完了したとき。 |
例えば、クリック課金ではユーザーが広告をクリックした回数に基づいて料金が発生し、インプレッション課金では広告が1,000回表示されるごとに費用が計算されます。
費用は1日数百円から設定できるため、小規模なビジネスでも手軽に始められるのが特徴です。予算を設定して広告を運用しながら、結果に応じて調整することで、費用対効果を高めることが可能です。
具体的な費用感はターゲット層や競争の激しさによりますが、初期は少額から始めてテスト運用するのがおすすめです。
Meta広告をさらに効果的に活用するコツ

Meta広告の効果を最大化するには、いくつかの工夫が必要です。
まず、A/Bテストを実施して広告のクリエイティブやコピーのどちらが効果的かを比較しましょう。また、ターゲット層を定期的に見直すことで、配信精度を高めることができます。
また、リターゲティング広告を活用するのもおすすめです。一度ウェブサイトを訪れたユーザーやカートに商品を入れたものの購入に至らなかったユーザーに再度広告を表示することで、コンバージョン率を向上させることが可能です。
さらに、定期的に広告のパフォーマンスを分析し、必要に応じてクリエイティブやターゲティング設定を調整するのがおすすめです。継続的な改善が成果を引き出す鍵となるでしょう。
Meta広告でやってはいけない!禁止事項リスト

Meta広告では、プラットフォームのポリシーに違反する内容は厳しく禁止されています。
違反した場合、広告が承認されないだけでなく、アカウントが停止されるリスクもあります。以下は、特に注意が必要な禁止事項の例です。
- 虚偽の情報:誤解を招く内容や根拠のない主張
- 差別的な表現:人種、性別、宗教、政治的信念などに基づく差別的なコンテンツ
- センシティブなコンテンツ:過度に暴力的、性的、または成人向けの表現
広告作成前にMetaの広告ポリシーを必ず確認し、ポリシーに準拠した内容を配信しましょう。
Meta広告のトラブルシューティング

Meta広告を運用中にトラブルが発生した場合、以下のような対応で解決する場合があります。
【広告が承認されない場合】
ポリシー違反が原因の場合が多いため、広告の内容やクリエイティブを見直しましょう。Meta広告マネージャ内で具体的な理由を確認できます。
【広告費が高騰する場合】
ターゲット設定が狭すぎたり、競合が多いと費用が上がることがあります。ターゲットを広げるか、異なる時間帯や地域で配信を試してみてください。
【身に覚えのない請求が発生する場合】
不正利用や設定ミスの可能性があります。広告マネージャでキャンペーン履歴を確認し、必要ならMetaサポートに問い合わせましょう。
トラブルを未然に防ぐためにも、広告運用の初期段階で設定を丁寧に行うことが重要です。
まとめ

Meta広告は、FacebookやInstagramなどのSNSで効率的にターゲットにリーチできる強力な広告ツールです。広告マネージャを活用すれば、広告の作成から配信、効果測定まで一元的に管理でき、初心者でも簡単に始められます。
費用は小額から設定できるため、テスト運用を行いながら最適な広告戦略を見つけることが可能です。また、豊富なターゲティングオプションを活用することで、理想の顧客にピンポイントでアプローチできます。
ただし、Metaの広告ポリシーを守ることや、運用中のトラブルに迅速に対応することが大切です。さらに、A/Bテストやリターゲティングを活用し、広告効果を最大化する工夫を忘れないようにしましょう。
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