YouTube広告とは?6種類ごとの費用やメリットとデメリットを解説
更新日:2022.11.21 公開日:2022.10.31
SEO・コンテンツ

テレビCMを出すには費用がかかりすぎるので、Webでの動画広告を配信したいと考えていませんか?
Web広告は大きくわけて3つあります。「リスティング広告」と「ディスプレイ広告」と「YouTube広告」の3つです。
動画広告の代表であるYouTube広告は、テレビCMより低額で配信できます。
この記事では
・YouTube広告6つの種類の基礎と費用
・動画広告3つのメリット
・動画広告3つのデメリット
についてわかりやすく解説しています。
YouTube広告は、種類ごとに費用形態も異なります。また、動画広告のメリットとデメリットも3つずつ解説しています。気になるところだけでも目を通して、YouTube広告を配信するか決める材料にしてください。
目次
YouTube広告とは?
YouTube広告をYouTubeでは下記のように定義しています。
YouTubeヘルプ
視聴している動画に表示される広告 YouTube 動画に表示される広告は、その動画を視聴しているユーザーの興味や関心に合わせてカスタマイズされ「Google 広告の設定」「視聴した動画」「ログインしているかどうか」などの情報に基づいて表示されます。
つまり、YouTubeで動画を見ているときに再生される動画=YouTube広告です。
YouTubeはGoogleの子会社で、Googleパートナーのひとつです。Google広告で配信設定を行った「動画広告」がYouTube広告として配信されます。
広告を配信できる国は制限があります。詳しくはYouTubeヘルプをご参照ください。
YouTubeヘルプ|YouTube の収益化の対象市場
YouTube広告は動画をみる前に見ていた動画の内容や、検索していた内容に応じてでてきます。位置情報や性別や年齢などの設定も、表示される広告に影響します。
ユーザーの関心やターゲットにしたい年齢や性別を絞りこめるため、効果的な広告配信が可能です。
YouTube広告6種類の基礎と費用
YouTube広告は6種類あります。下記の6つです。
- スキップ可能なインストリーム広告
- スキップ不可のインストリーム広告
- インフィード動画広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
- マストヘッド広告
ここでは、6つの種類ごとの基礎情報と費用について解説します。
種類が多いため、検討したいYouTube広告の種類だけでも読んでみてください。
一般的な費用相場も、わかりやすく表にしました。
YouTube広告を配信するかを決める材料にしてください。

1.スキップ可能なインストリーム広告
- スキップ可能なインストリーム広告の基礎
インストリーム広告とは、動画をみる前や動画をみた後、もしくはみている動画の途中に差し込まれる動画広告です。
スキップ可能なインストリーム広告は、広告が再生された5秒後にスキップできます。
- スキップ可能なインストリーム広告の費用
CPV課金制(広告視聴単価)と、CPM課金制(インプレッション数1,000回ごとに課金)を選べます。
CPV課金制の場合は、1回の再生に応じて費用が生じます。スキップされた場合は費用が生じません。
基本的に、30秒広告動画をみられると費用が生じます。30秒未満の動画では、最後まで広告動画がみられたときに費用が生じます。
また、30秒経過前に「動画内のボタン」や「バナー」をクリックした場合にも費用が生じます。
CPM課金制はインプレッション数です。広告が「1,000回表示されるたび」に費用が生じます。
- スキップ可能なインストリーム広告の費用相場
CPV課金制の一般的な費用相場:2円~25円程度
CPM課金制の一般的な費用相場:400円~600円程度
2.スキップ不可のインストリーム広告
- スキップ不可のインストリーム広告の基礎
スキップ不可のインストリーム広告とは、スキップ可能なインストリーム広告と同じで、動画をみる前や動画をみた後、もしくはみている動画の途中に差し込まれる動画広告です。
15秒以内の動画広告であり、名前の通りスキップすることができません。
スキップできないため、ユーザーに最後まで広告動画を見てもらえます。しかし、15秒間スキップできないことは、動画を再生したいユーザーにとってストレスになる可能性があります。
- スキップ不可のインストリーム広告の費用
CPM課金制(インプレッション数1,000回ごとに課金)のみです。
広告が「1,000回表示されるたび」に費用が生じます。
- スキップ不可のインストリーム広告の費用相場
CPM課金制の一般的な費用相場:400円~600円程度
3.インフィード動画広告
- インフィード動画広告の基礎
インフィード動画広告とは、動画を検索した結果画面や、関連動画の隣などに表示される動画広告です。サムネイル画像とテキストででてきます。広告のサイズや見え方はユーザーが使っている媒体(スマートフォンやPCなど)によって変わります。
クリックされない限り、再生されません。
- インフィード動画広告の費用
CPC課金制(クリック課金)のみです。
ユーザーが「動画をクリックして広告を見た」ときに費用が生じます。
- インフィード動画広告の費用相場
CPC課金制の一般的な費用相場:3円~20円程度
4.バンパー広告
- バンパー広告の基礎
バンパー広告とは、動画をみる前や動画をみた後、もしくはみている動画の途中に差し込まれる動画広告です。
6秒以内の動画広告であり、スキップすることができません。
スキップできないため、ユーザーに最後まで広告動画を見てもらえます。
- バンパー広告の費用
CPM課金制(インプレッション数1,000回ごとに課金)のみです。
広告が「1,000回表示されるたび」に費用が生じます。
- バンパー広告の費用相場
CPM課金制の一般的な費用相場:400円~600円程度
5.アウトストリーム広告
- アウトストリーム広告の基礎
アウトストリーム広告とは、みている動画の中ではなくアプリやWebサイトなどの広告枠で再生される動画広告です。音声無しで再生されます。基本的にミュートになっているため、ユーザーが「タップしてミュートを解除」をタップすることで、音声が再生されます。
モバイル専用広告であることが特徴です。
Webサイトの場合、バナーにでてきます。
アプリの場合、以下の4つの場所にでてくるようです。
- バナー
- インタースティシャル(アプリの画面いっぱいにでてくるフルスクリーン広告)
- インフィード(コンテンツとコンテンツの間などにでてくる広告)
- ネイティブ形式(広告の掲載先の雰囲気に似せてでてくる広告)
縦向きと全画面表示のどちらにも対応しています。
- アウトストリーム広告の費用
CPM課金制(インプレッション数1,000回ごとに課金)のみです。
広告が「1,000回表示されるたび」に費用が生じます。
動画が「2秒以上再生」されたときに費用が生じます。
- アウトストリーム広告の費用相場
CPM課金制の一般的な費用相場:400円~600円程度
6.マストヘッド広告
- マストヘッド広告の基礎
マウスヘッド広告とは、YouTubeのトップページに表示される動画広告です。Googleの営業担当者に予約することで利用可能です。
ユーザーがよく目にする場所に広告を表示できます。予約をし、マストヘッド広告を購入すると「パソコン」「モバイルアプリ」「テレビ」で利用できるYouTubeアプリに広告をだせます。
- マストヘッド広告の費用
CPV課金制(広告視聴単価)と、CPM課金制(インプレッション数1,000回ごとに課金)を選ぶことができます。
CPV課金制の場合は、1回の再生に応じて費用が生じます。スキップされた場合は費用が発生しません。
基本的に、30秒広告動画をみられると費用が生じます。30秒未満の動画では、最後まで広告動画がみられたときに費用が生じます。
また、30秒経過前にユーザーが「動画内のボタン」や「バナー」をクリックしたときにも費用が生じます。
CPM課金制はインプレッション数です。広告が「1,000回表示されるたび」に費用が生じます。
- マストヘッド広告の費用相場
CPV課金制の一般的な費用相場:2円~25円程度
CPM課金制の一般的な費用相場:400円~600円程度
YouTube広告6種類ごとの違いを比較して、どの種類が適しているのか考えましょう。
動画広告の表示場所によって、ユーザーの認知も変化します。より目に付く場所への表示で、より認知を拡大できます。また、スキップ可否により費用が異なりますので、注意が必要です。
YouTubeの動画広告3つのメリット
YouTubeの動画広告には大きくわけて3つのメリットがあります。
- ユーザーが多い
- 音をつけられるので印象に残りやすい
- コスパが良い
3つのメリットをひとつずつ解説します。
デメリットと比較して、活用するべきか検討する材料にしてみてください。
1.ユーザーが多い
ニールセン デジタル株式会社によると、2021年11月の時点で、YouTubeの国内の月間ユーザー数は6,734万人だったとのことです。
YouTubeは、国内人口の約半分が利用している圧倒的なユーザー数を誇る動画配信プラットフォームと言えます。
ユーザー数が多いということは、それだけ多くのユーザーに広告を表示できるということです。
幅広いユーザー層へ広告を表示させ、商品やサービスをアピールできることが、YouTube広告最大のメリットです。
【参照元】
ニールセン、デジタルコンテンツ視聴率のMonthly Totalレポートによる動画ストリーミング、音声ストリーミングの視聴状況を発表
2.音をつけられるので印象に残りやすい
リスティング広告やディスプレイ広告と違い、YouTubeは音をつけることができます。
つまり、聴覚からの訴求もできるということです。
文字や映像だけでなく、音をつけることで、ユーザーに発信できる情報量が増えます。
聴覚からの訴求で印象に残りやすくなり、忘れられにくくなることがYouTube広告のメリットのひとつです。
3.コスパが良い
YouTube広告は、基本的に広告が再生されなければ費用が発生しません。スキップされた場合も費用が発生しません。
ユーザーが本当に広告動画を視聴した場合に費用が発生するため、やみくもに費用が膨らむことがありません。
また、動画広告を表示させるキーワードを設定する際、同じキーワードでも一般的にリスティング広告の入札単価より安くなる傾向があります。
キーワードの設定により、広告動画に対して興味を持っているユーザーにのみ広告費用をかけることができます。広告動画を最後まで視聴するのも、基本的に広告動画に対して興味を持っているユーザーだけです。
つまり、必然的にターゲットを絞り込むことができます。
やみくもに費用が膨らむこともなく、リスティング広告よりも低価格で設定でき、キーワードによってユーザーを絞り込めることが、YouTube広告のメリットのひとつです。
YouTubeの動画広告3つのデメリット
YouTubeの動画広告には大きくわけて3つのデメリットがあります。
- スキップされやすい
- 制作に費用がかかる
- そもそもリンクをクリックされにくい
それぞれひとつずつ解説します。
メリットと比較して、活用するべきか検討する材料にしてみてください。
1.スキップされやすい
株式会社ネオマーケティングの調査によると、スキップ可能な動画広告は約9割のユーザーがスキップしているといいます。
約9割ユーザーには最初の5秒しか見てもらえません。
動画広告を最後まで見てくれた上で商品を購入・サービスに申し込みするユーザーも、スキップするユーザーの中にいる可能性があるということです。
スキップされた場合費用が発生しないため、スキップできることは動画広告を配信する側にとってメリットにもなりますが、YouTube広告の最大のデメリットでもあります。
対策として、最初の5秒でユーザーの心を掴む動画を作ることが必要です。
魅力的な動画広告になるよう、5秒間の音や映像を工夫しましょう。
株式会社ネオマーケティング|20歳~69歳の男女1,000人に聞いた「動画広告の接し方に関する調査」
2.制作に費用が発生する
動画の制作には費用が必要です。動画の作成は、リスティング広告やディスプレイ広告の制作より「技術やツール」が必要になります。
あまりにもクオリティの低い動画広告を配信すると、企業のイメージまで悪くなる可能性があります。
制作には必然的に時間もかかるため、決して安くない費用が発生することが、YouTube広告のデメリットのひとつです。
対策として、企業に依頼するより比較的に費用が低くなるフリーランスへの依頼を検討しましょう。
経歴や過去に制作した動画を確認することで、クオリティの低すぎる動画を提出される可能性を下げることもできます。
3.そもそもリンクをクリックされにくい
YouTube広告のリンクは、クリックされにくい傾向があります。
そもそも動画広告のリンクをクリックすると別のページに飛んでしまうため、見ていた動画を中断してまでクリックしてくれるユーザーは少ないと言えるでしょう。
クリックされにくいということは、その後の行動も起こりにくいということです。目標としている「商品の購入」や「サービスの申し込み」といったCV(コンバージョン)も発生しづらくなっています。
そもそも、動画広告のリンクをクリックされにくいことが、YouTube広告のデメリットのひとつです。
対策として、ユーザーの目線になり「クリックしてみたい!」と思うような動画を制作する必要があります。実際に、あなたがYouTubeで動画を視聴する際「どのようなYouTube広告をクリックしてみたいと思うか」を体験してみるとよいでしょう。
魅力的なYouTube広告があれば、構成などを参考にしてみてください。
まとめ
YouTube広告の基礎と費用、メリット・デメリットについて解説しました。
YouTube広告は、6種類あります。スキップできたり、できなかったり、表示できる場所が異なります。6種類の違いを比較して、最も適した種類を選びましょう。
また、費用も種類によって異なります。スキップできる場合「スキップされたときには費用がかからない」という特徴があります。
課金形態も種類によって異なるため、制作した動画広告に適した課金形態を選びましょう。
メリットとデメリットを3つずつ挙げました。
圧倒的にユーザー数が多いことが最大のメリットです。しかしスキップされやすいことは最大のデメリットです。
YouTube広告は「沢山のユーザーに知ってもらいたい場合」や「費用を抑えたい場合」におすすめの動画広告です。
メリットもデメリットも把握した上で、YouTube広告の利用をご検討ください。
株式会社ウェブサークルでは、YouTube広告の配信のご相談を承っています。
もし、YouTube広告の配信に関するお悩みがある方は、ぜひご相談ください。
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