コンテンツマーケティングの時代に考えなければいけないDECAXの法則とは?

更新日:2022.04.08 公開日:2021.11.24

SEO・コンテンツ

マーケティングをする際に、必ず考えなければいけないのが消費者行動です。

しかし、「AIDMAとかAISASとか、聞いたことはあるけど種類が多くてわかりにくい」という方も多いと思います。
さらに、消費者の行動は時代によって変化するため、常に新しい情報をキャッチアップしなければいけません。

そこで今回は、コンテンツマーケティングの時代といわれる現代において、最も意識しなければならない消費行動モデルであるDECAXの法則について解説していきます。

「これからコンテンツマーケティングを始めたい」
「コンテンツを制作したけど売上に繋がらない」
「現代の消費者の行動を知りたい」

という方におすすめの内容となっています。

消費行動モデルとは?

消費行動モデルとは、消費者が商品やサービスのことを知ってから、実際に購入に至るまでのプロセスをモデル化したものです。
消費行動は、時代の変化や、消費者がどのように情報収集をするのかによって変わってきます。
例えばマス広告が中心だった時代は、AIDA(アイダ)、AIDMA(アイドマ)、AIDCAS(アイドカス)といったものが有名でした。
そこからインターネットが普及し始めると、AISAS(アイサス)、AISCEAS(アイシーズ)といったものが生まれてきました。
さらにSNSが普及し始めると、VISAS(ヴィサス)、SIPS(シップス)といったものも生まれてきました。

これらの用語は、消費行動のそれぞれの段階の頭文字を組み合わせて作られています。

例えば、最も基本的な消費行動モデルであるAIDMAは、以下の5つの段階から成り立っています。

引用

Attention(認知・注意)→Interest(興味・関心)→Desire(欲求)→Memory(記憶)→Action(行動)

同じく、インターネットの時代において基本的な消費行動モデルであるAISASは、以下の5つの段階から成り立っています。

引用

Attention(認知・注意)→Interest(興味・関心)→Search(検索)→Action(行動)→Share(共有)

他の消費行動モデルの説明は割愛しますが、この基本的なAIDMAとAISASについては、以下の記事で詳しく解説しています。よろしければ参照してみてください。

そして今回紹介するDECAXの法則は、コンテンツマーケティングにおける消費者の購買行動をモデル化したものです。

コンテンツマーケティングの時代と言われる現代では必須の考え方となるので、しっかり理解しましょう。

DECAXの法則とは?

DECAXの法則とは、2015年に株式会社電通が、コンテンツマーケティング向けの消費行動モデルとして提唱したものです。

この法則は、以下の5つの段階で成り立っています。

引用

D…Discovery:発見 E…Engage:関係構築 C…Check:確認 A…Action:行動 X…Experience:体験共有

この法則の大きな特徴は、広告などを使って消費者に直接アプローチするのではなく、消費者からコンテンツを発見してもらうところから始まるという点にあります。

例えば、先ほど紹介したAIDMAとAISASは、Attention(認知・注意)から始まっています。このAttentionは、広告などを使って、商品を知ってもらうという段階です。

一方でDECAXは、Discovery(発見)から始まります。つまり、消費者が発見してくれるようなコンテンツが必要だということになります。

ここが、従来の消費行動モデルとの一番の違いです。

それでは、それぞれの段階について詳しく説明していきます。

Discovery:発見

Discoveryは、消費者がコンテンツを発見する段階です。情報が溢れている現代社会において、消費者は必要な情報を自ら探すようになっています。そこで企業側も、消費者にとって有益なコンテンツを作ることで、発見してもらえる努力をするようになりました。それがコンテンツマーケティングの発端です。ただし、情報が溢れているということは、それだけ競合も多く、自分たちのコンテンツが消費者の目に入る確率が低くなるということです。そのため、質の高いコンテンツを作るだけでなく、SEO対策などもしっかり行う必要があります。

Engage:関係構築

Engageは、消費者が企業との関係を構築する段階です。有益なコンテンツを発見した消費者は、他のコンテンツも見てみたり、いいねやシェアをしたり、そのサイトで会員登録やメルマガ登録をしたりと、徐々に企業との関係を構築していきます。そのため、サイト内を巡回しやすくしたり、簡単にシェアできるようにしたり、会員登録に必要な情報を最低限にして、登録しやすくするといった施策を行うと、より効果的に関係を構築することができます。

Check:確認

Checkは、消費者がコンテンツの信ぴょう性や中立性、有益性などを確認する段階です。明らかに商品を売りつけるために作られていると判断されたり、コンテンツの質が悪かったりすると、消費者は離れていってしまいます。一方で、質が高く有益なコンテンツを作り、消費者からの信頼を得ることができれば、自分たちの商品を確認してもらうことができます。また、消費者は、商品の性能だけでなく、「企業のイメージや価値観に共感できるか」といった要素も見るようになっています。そのため、Engage(関係構築)とCheck(確認)を繰り返し、消費者から信頼してもらうことが大切です。

Action:行動

Actionは、企業のことを信頼した消費者が、実際に商品を購入する段階です。消費者が購入しやすくなるような施策を行うと、より効果的です。例えば、複数の決済方法を用意したり、Amazonのようにワンクリックで商品を購入できるようにすると、購入に繋がりやすくなります。

Experience:体験共有

Experienceは、消費者が、購入した商品を通じて得た体験を共有する段階です。消費者が良い体験をして、その体験をSNSやブログ、レビューサイトなどでシェアしてくれれば、それを見た他の消費者との関係も構築しやすくなります。そのため、商品購入後のサポートを充実させたり、オウンドメディアで商品の使い方を解説したりと、購入後の体験価値を最大化するための施策もしっかり考えましょう。

コンテンツマーケティングにおいて、消費者はこのような行動をとっているのです。

DECAXの活用事例

それでは、DECAXの活用事例を見てみましょう。
今回は、トヨタ自動車のオウンドメディアである「トヨタイムズ」の例を挙げます。

トヨタイムズでは、トヨタのより深い情報や、普段の取組みなどが紹介されています。

Discovery:発見

話題の燃料電池自動車に興味がある消費者がいたとします。そして検索などにより、燃料電池自動車の情報を発見します。
出典:トヨタイムズ

Engage:関係構築

消費者は他の記事も見ることで、燃料電池自動車のことだけでなく、トヨタの脱炭素への取組みや、車づくりにかけている思いなども知ることになります。

出典:トヨタイムズ

Check:確認

そうして関係が構築されていくと、トヨタの自動車が確認されるようになります。今回の例でいうと、燃料電池自動車の「MIRAI」などがそれにあたります。

出典:トヨタイムズ

Action:行動

消費者が、トヨタの燃料電池車の性能や、トヨタの取組み、価値観などを見たうえで、この商品を欲しいと思ったら、購入に繋がります。

Experience:体験共有

最後に消費者は、この商品を通じて得た体験を、SNSなどでシェアします。そしてそれを見た他の消費者がトヨタに興味を持つことで、新たな顧客の獲得に繋がります。

まとめ

DECAXの法則について、理解できたでしょうか。

情報が溢れているこの社会では、いかに自分たちが作ったコンテンツを発見してもらい、信頼を構築していくのかが重要となっています。

コンテンツマーケティングを行う際には、今回解説したDECAXの法則をぜひ参考にしてみてください。

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