広告ランクとは?品質スコアとの関係や上位表示のコツ2つを解説!

更新日:2022.11.07 公開日:2022.11.07

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キーワードやユーザーニーズを分析してWeb広告の配信を始めたのに「クリック率が低いのはなぜだろう?」と首をひねっていませんか?
クリック率が低い広告はCV率も上がりづらいです。原因も分からないのに、CVを増やせと言われても困りますよね。

クリック率が低い原因はいくつかあります。その中でも「広告が検索結果の上位に表示されていないこと」が原因の場合、広告を上位表示するためには「広告ランクを上げる」必要があります。

「クリック率が低い理由には広告ランクというものが関わっているらしいがよくわからない」と感じている方へ

広告ランクを上げ、広告を上位表示させるコツは2つあります。
・品質スコアの改善
・入札単価を上げる

それぞれ詳しく説明していますので、気になる部分だけでも読んでみてください。

広告ランクとは?

広告ランクとはGoogle広告で広告を掲載するか・どの位置に掲載するかを決めるために使われる数値」です。

広告ランクは、広告が表示されるタイミングが来る度に計算されます。つまり、常に変動する数値であるといえます。

 

広告ランクは以下の3つの要因によって変動します。

 

  • 競合の状況
  • ユーザーが検索をする理由や検索媒体など
  • 広告が表示されるタイミングの広告の品質

 

3つの要因の内、「競合の状況」と「ユーザーが検索をする理由や検索媒体など」は自分の努力で改善できませんよね。つまり、広告ランクを改善するには「広告の品質」を改善するしかありません。

 

ここからは、「広告の品質」を改善する方法を説明します。

 

【参照元】Google広告ヘルプ

 

ちなみに、Yahoo!では広告ランクを「オークションランク」と呼んでいます。Yahoo!広告を改善したい場合は、オークションランクを改善すると良いでしょう。

広告ランクを決める3つの仕組み

広告ランクは、品質スコア×入札単価(上限クリック単価)+広告表示オプションなどの様々な要因という式で計算されています。

 

  • 品質スコア
  • 入札単価(上限クリック単価)
  • 広告表示などの様々な要因

 

広告ランク=品質スコア×入札単価+広告表示オプションの説明

入札単価や広告表示オプションも大切です。しかし、下の表を見るとわかるように、どんなに入札単価が高くても、品質スコアが低い広告は掲載順位が下がってしまいます。

 

広告Cの場合、入札単価は「500円」と広告A、広告Bと比べると高額に設定しています。入札単価を競合より高く設定していても、品質スコアが低いことが原因で掲載順位は最低の3位となっています。

広告ランクによる広告掲載順位決定の例の表

広告ランクの改善をするには、品質スコアがいかに重要であるかわかりますよね。入札単価を改善するだけでは、いたずらに広告費が膨らむだけで終わりかねません。広告表示オプションなどを可能な限り付けた場合でも、品質スコアが低いままだと掲載順位は上がらないのです。

 

そんな3つの要因についてそれぞれ詳しく説明します。

品質スコア

引用

品質スコアは、広告やキーワード、ランディング ページの品質を表す指標です。品質スコアが高くなるほど、入札単価を低くおさえつつ、広告掲載順位を上げることができます。

品質スコアとは

品質スコアについてのGoogleヘルプ

キーワードのマッチタイプを変更しても品質スコアには影響がでません。

 

品質スコアは3つの要素で決定されます。

  • 広告の推定クリック率
  • 広告と検索の関連性
  • ランディングページの利便性

 

この3つの要素が高い評価であるほど、品質スコアが高くなります。

 

  • 広告の推定クリック率

推定クリック率は、広告がどのくらいクリックされるのかを推定したものです。

 

広告がユーザーにクリックされる確率が高いということは、ユーザーにとって良質な広告であるという意味になります。

つまり、推定クリック率が高い広告は質の良い広告であると判断されます。

 

  • 広告と検索の関連性

広告と検索の関連性は、ユーザーが検索したキーワードと広告がどれだけ関連性が高いかを判断するものです。

 

ユーザーは知りたいことの答えを求めて検索を行います。表示される検索結果が、求めている内容でなければ、別の検索エンジンを使ったり、もうGoogleで検索を行わなくなるかもしれません。

 

そうした、ユーザーの検索エンジンからの離脱を防ぐため、ユーザーが求めている答えと一致している広告であるかどうかはとても重要な指標とされています。

 

例えば、ユーザーが「たぬき グッズ」で検索をしたとします。

ユーザーが求めているのはたぬきグッズですよね。しかし、検索結果にきつねグッズの広告が表示されたらどう思うでしょうか。たぬきグッズが欲しいのに、きつねグッズの広告が表示されると検索エンジンを閉じてしまうかもしれません。

 

たぬきと検索して、ユーザーが検索して知りたいことの答えと一致していないきつねの広告は関連性が低いと判断されます。

また、広告文に検索キーワードが含まれていない場合も関連性が低い広告だと判断されてしまいます。

 

必ず、検索キーワードと一致した言葉を広告文に含めて広告文を作成しましょう。

 

  • ランディングページの利便性

ランディングページとは、ユーザーが広告をクリックして最初に目にするページのことです。スクロールしていくタイプの縦長のページである場合が多いです。

 

このランディングページの利便性が高いことも重要です。

 

先ほどと同じ例で、ユーザーが「たぬき グッズ」で検索をしたとします。

「たぬきグッズがあります!」と記載のある広告文を押した場合、どんなたぬきのグッズがあるんだろうと胸躍らせることでしょう。しかし、期待して開いたページがたぬき汁の作り方を紹介していたらどう感じるでしょうか。

 

可愛いたぬきのぬいぐるみが欲しかったのに、捌かれたたぬきの生肉なんて見たくないですよね。

 

このように、広告と関係のないページをランディングページに設定している場合、利便性が低い広告であると判断されます

 

また、ページの読み込み速度も利便性を判断する指標のひとつです。

商品を購入してほしい場合「購入する」というボタンからお届け先情報や支払い情報を入力してもらえるよう、導線を設定しているかも重要です。

 

ユーザーにとって利便性の高いページであるよう、ページを設計しましょう。

入札単価(上限クリック単価)

入札単価とは、上限クリック単価と同じ意味です。広告がクリックされたときに、最大いくらまで支払うかを設定することを入札と呼びます。

 

上限が低すぎる場合、競合他社の広告の方が上位に表示される可能性もあります。1回のクリックに対して支払う金額の上限ですので、高額すぎると広告費用が膨らみすぎることになります。

 

また、広告ランクの下限値を入札単価が下回っている場合、広告は表示されません。下限値より高い金額を設定するようにしましょう。

 

金額の設定は予算によって柔軟に設定することが必要です。

 

【参照元】

Google広告ヘルプ|広告ランクの下限値: 定義

広告表示オプション

広告表示オプションとは、Google広告に費用なしで追加できるオプションです。

広告表示オプションはいつでも追加で表示できるわけではありません。広告表示オプションを追加することで、掲載結果が向上する場合や、広告の掲載位置と広告ランクが上位である場合に広告表示オプションが追加されます。

 

広告表示オプションは、ユーザーにとって有益な情報を費用をかけずに追加できるオプションです。

活用することで、

  • CV(コンバージョン)が増える
  • クリック率が向上する

というようなメリットがあります。

 

広告表示オプションは、広告に必要なものを全て使用することで、広告が表示される可能性が高くなります。つまり、広告がクリックされる可能性が上がり、CVが増える可能性が上がるということです。

 

広告表示オプションを使用することで、広告ランクの算出に良い影響を及ぼします。やみくもに追加するのではなく、あなたの広告に適した広告表示オプションを使用しましょう。

 

【参照元】

Google広告ヘルプ|広告表示オプションについて

広告ランクを上げる3つのメリット

広告ランクを上げると3つのメリットがあります。

 

  • 広告が表示される確率が上がる
  • クリック単価が下がる
  • 広告表示オプションが増える

 

それぞれひとつずつ解説します。

広告が表示される確率が上がる

広告ランクを上げると、広告が表示される確率が上がります。広告ランクは、広告を表示させるか・どの位置に表示させるかを決めるための数値です。

 

ユーザーの画面に広告が表示されない限り、広告がクリックされることもありませんしCVも発生しません。つまり、広告を表示させるためにも、広告ランクを上げることは必須といえます。

 

また、広告ランクが上がると、よりユーザーの目に入りやすい位置に広告が表示される確率が上がります。広告がページの上位に表示されるほどクリックされる確率も上がる傾向があります。

 

広告ランクを上げることで、ユーザーの画面に表示される確率が上がることは大きなメリットです。

クリック単価(CPC)が下がる

クリック単価(CPC)は、広告ランクが高いほど安くなります。

クリック単価は「あなたの広告より掲載順位がひとつ下の競合の広告ランク÷品質スコア+1円」という式で算出されます。

クリック単価の算出式の具体例

広告ランクが高ければ高いほど、クリック単価を下げることができます。クリック単価が下がることで、広告にかかる費用を削減できます。

 

広告にかかる費用を下げられることは、広告ランクを上げるメリットのひとつです。

広告表示オプションが増える

広告表示オプションをつけることは、広告ランクの算出に良い影響を与えます。つまり、広告表示オプションをつけることで、広告ランクが上がる可能性があるということです。

 

広告ランクが上がることで、使用できる広告表示オプションが増えることがあります。

 

広告表示オプションは、費用をかけずに使用できるうえ、活用することで

  • CV(コンバージョン)が増える
  • クリック率が向上する

というようなメリットがあります。

 

広告表示オプションが増えることは広告ランクを上げるメリットのひとつです。

広告オークション

広告オークションとは、広告を表示させるタイミングがあるたびに行われるオークションです。広告オークションにより、どの広告がどのような順番で表示されるかが決まります。

 

以下の5段階で行われています。5段階の行動が繰り返されることで、オークションが行われ、ユーザーに広告を表示しています。

 

1.Googleが登録されている広告の検索を行う

2.Googleが自動で広告を絞り込む

3.要件を満たさない広告を除外する(広告ランクや入札単価や関連性などで判断)

4.ユーザーに表示する広告の順位が決まる

5.ユーザーに広告が表示される

 

広告オークションでは広告ランクが重要な指標となります。広告ランクを上げることで、広告オークションで表示される順位が高くなる可能性があります。

広告オークションの結果は毎回変化します。必ず同じ結果になるわけではないため、より良い結果を得られるよう、広告ランクを上げることを意識しましょう。

上位表示のコツは品質スコアと入札単価を上げること!

品質スコアの改善

品質スコアは、Google広告のメニューにある「キーワード」をクリックすると出てくる「検索キーワード」から確認できます。右側にスクロールすると現われる

  • 品質スコア
  • ランディングページの利便性
  • 推定クリック率
  • 広告の関連性

を確認しましょう。

 

品質スコアは以下の3つの要素から算出されています。

 

  • ランディングページの利便性
  • 推定クリック率
  • 広告の関連性

 

品質スコアは10段階で評価される指標です。できるだけ10に近づくようにしましょう。

品質スコアが低い場合は3つの要素を確認しましょう。

 

3つの要素は以下の3段階で評価されています。

 

  • 平均より上
  • 平均的
  • 平均より下

 

キーワードに「平均より下」の部分があれば積極的に改善しましょう。

Google広告で確認できる品質スコア画面

 

  • ランディングページの利便性

ランディングページの利便性を改善するには、3つの要素を意識しましょう。

 

  • 広告と関連性のあるランディングページにする
  • 読み込み速度を改善する
  • ユーザーの導線を改善する

 

  • 広告と関連性のあるランディングページにする

前述したとおり、「たぬき グッズ」というキーワードで検索をしてたぬきグッズの広告をクリックしたとします。たぬきグッズ広告からたぬき肉に関するランディングページに飛ぶ場合は、ランディングページの利便性が低いと判断されます。

ユーザーが求めているのは広告のとおりのたぬきグッズであり、決してジビエの肉ではないからです。

 

ユーザーが検索した際に表示する広告に付けるランディングページは、広告に関する内容にしましょう

 

  • 読み込み速度を改善する

ページの読み込み速度が遅い場合、ページを見ることなく閉じてしまうユーザーがほとんどです。

Googleによると、読み込み時間が10秒かかるページでは直帰率が123%増加するといわれています。

参照元:Google|Find out how you stack up to new industry benchmarks for mobile page speed

 

つまり、読み込みに10秒かかるランディングページは、最初に開いたページ以外を見ずに離脱されてしまうことになります。

 

直ぐに離脱されてしまわないようにするためにも、読み込み速度が遅い場合にはを改善しましょう

 

読み込み速度は、Googleの提供するPageSpeed Insightsというサイトで確認できます。

実際にURLを入力して確かめてみましょう。

 

読み込み速度が遅い場合、改善方法として使用している画像や素材を軽くする必要があります。

画像や素材を圧縮し、読み込みに負担がかからないサイズにしましょう。

 

  • ユーザーの導線を改善する

ランディングページをみたユーザーが「この商品が欲しい」「このサービスに申し込もう」と思ってくれたとき、「購入する」「申し込みをする」というボタンがない場合どうなるでしょうか。だいたいのユーザーはそのままページから離脱してしまうでしょう。

ページから離脱されるだけでなく、競合の商品やサービスを購入・申し込みする可能性もあります。

 

適切な導線がないことが原因で離脱されることのないよう、適切な導線を設定しましょう。

 

商品を買ってほしい場合「購入する」というボタンを作成し、注文画面へ繋ぎましょう。

サービスに申し込んでほしい場合「申し込みをする」というボタンを作成し、申し込みフォームへ繋ぎましょう。

 

ユーザーにどのような行動をしてほしいかによって、設定するべき導線は変わります。

求めているユーザーの行動を意識して導線の改善を行いましょう。

 

  • 推定クリック率

推定クリック率の高い広告は、ユーザーにとって良質な広告であると判断されます。

反対に、推定クリック率が平均より下と判断されている場合、ユーザーにとって良質な広告ではないと判断されていることになります。

 

ユーザーに「クリックしたい」と思ってもらえる広告を作成しましょう。

今しか行われていないセールがある場合は「期間限定」というキーワードを広告文に追加しましょう。

割引やキャンペーンがある場合は「今がお得」というようなキーワードを広告文追加しましょう。

 

ユーザーがクリックしたいと思う広告にすることで、推定クリック率が改善する可能性があります。

季節やセールの時期に合わせて、広告の細やかな改善を行いましょう。

 

  • 広告の関連性

検索キーワードと広告の関連性が低い場合、広告の関連性が下がります。

平均より下になっている場合は、入札するキーワードを見直したり、広告の内容を変更しましょう。

 

たぬきと検索しているのに、きつねの広告を出してしまわないようにするなどの対応が必要です。

また、広告のタイトルや説明文に検索キーワードを含めることでも改善が期待できます。

 

ユーザーの求めている情報になるよう意識して広告の関連性を改善しましょう。

入札単価(上限クリック単価)を上げる

入札単価には下限が定められています。下限を超えない入札単価に設定している場合、広告が表示されることはないため、必ず下限を確認しましょう。

また、広告が表示されていない場合は、競合の広告より入札単価が低すぎる可能性があります。

 

品質スコアが低すぎないのに広告の表示率が悪い場合は、入札単価が低すぎる可能性が高いといえます。品質スコアが低すぎないのに広告が表示されていない場合は、入札単価を高くしましょう。

 

品質スコアの改善は広告ランクの改善につながるため非常に重要です。

しかし、品質スコアの改善を意識すると、品質スコアの改善自体が目的になってしまいがちなため注意が必要です。

 

品質スコアの改善はあくまで手段のひとつです。目的は人によって違っています。基本的には、どの目的を達成するにも、ユーザーにとってより良い広告を作ることが必要です。

 

どうすれば、ユーザーにとってより良い広告になるのかということを忘れないように、品質スコアの改善を行いましょう。

まとめ

広告ランクは、広告を運用する際に欠かせない要素のひとつです。

広告ランクが高くなると、広告が表示される確率が上がり、クリック単価が下がり、使える広告表示オプションが増える可能性があります。

 

費用をかけずに改善できる部分も多く、広告ランクがを上げるメリットはとても大きいものです。

 

広告ランクを上げるには品質スコアを上げる必要があります。品質スコアはGoogle広告で確認できますので、必ず確認しましょう。

10段階評価で低い点数になっている場合や、品質スコアの3つの要素が平均より下になっている場合は改善の見込みがあります。要素によって改善方法が異なりますので、どの要素を改善するべきなのかを把握して対応していきましょう

 

ウェブサークルでは、広告ランクを意識した広告運用をお手伝いします。「まずは話を聞いてみたい」「自分で対応するのは難しそう」とお考えの方はぜひ、お気軽にご相談ください。

             

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