インサイドセールスが辛いのは無駄が多い?原因と問題解決のポイント

更新日:2022.09.30 公開日:2022.10.03

マーケティング

在宅ワークの増加や感染症対策を目的として、インサイドセールスを導入する企業が増加傾向です。
営業先に行かないで済むことや移動負担が軽減できるメリットはありますが、辛いと感じる人もいるようです。
他には、無駄が多いのも理由の1つに挙げる人も。原因と問題解決のポイントを押さえて、辛さの克服や効率の良い仕事に繋げるのはいかがでしょうか。

目次

インサイドセールスは通常の営業と比較して業務量が多いのか?

営業先に行かないで電話やメール、オンラインによる方法で営業活動をするのがインサイドセールスです。

 

最初にお客さんとのヒヤリングを行い、見込み客か否かを見極める作業をします。

ちなみに架電をする場合、フィールドセールスと異なり直接顔が見えず、顧客も警戒心を持つ可能性はあります。

しかし、声のトーンや話し方、会話のレパートリーの豊富さなどで相手が安心感を抱くと、見込み客になる可能性が増します。

ちなみに架電での振り返りをしたい時は、CTIシステムを活用するのも1つの方法です。

 

顧客情報管理をするCRMと、デジタルデータとして可視化を行って営業活動を効率化に繋げるSFAの作成が必要です。

顧客の趣味嗜好や購買意欲などの情報が把握できるうえ、架電するタイミングの可視化も可能になります。

他には通話録音機能を使い、顧客とのやり取りを振り返りができます。

それによって、次回以降架電する際のスキルアップとして活かせたりトラブル対策を図れたりします。

 

ただし、CTIシステムを導入するとなれば、導入時のサポートだけでなく機器トラブルのフォローが充実している企業に依頼するのがオススメです。

費用は掛かりますが、上手く活用すればインサイドセールスをする人の辛い気持ちを軽減できるでしょう。

 

各種対策をして顧客と良好な関係が構築できた後、仕事や生活を送るうえでの課題に対して、有益な商品やサービスの紹介をすると良いでしょう。

これがリードナーチャリング。

段階的に見込み客にアプローチを掛けていき、購入意欲を高めることに繋げます。

具体的には、メルマガやブログ・コラム作成といったコンテンツマーケティングを活用します。

WEBセミナーをはじめウェビナー開催をするのも有りです。各種顧客に案内をして、参加の返事の有無など確認してターゲット層の見極めをするようにしてください。

 

しかし、自分だけで全ての作業をするのは困難です。

社内にコンテンツマーケティング作成に詳しい人がいれば、サポートを依頼するのもオススメします。

他には、コラム作成やウェビナーで専門家の力を借りるのも有効となり得ます。

 

より成功率を高めたり辛い気持ちを軽減したりしたい時は、顧客と話す前に理解を得られるように煮詰めるのは大事です。

ペルソナ設定でターゲット層を絞る作業は特にオススメします。

そのうえで人に依頼する場合、営業する趣旨について理解を得られるように伝えましょう。

 

顧客直接対面できない分、事前に準備する作業は多めに感じるかもしれません。

そのうえ成約後も、サポートをはじめ顧客と長い付き合いが必要となるケースもあり得ます。

テレアポだと順番通りに電話を掛けてアポを取るだけで良しですが、インサイドセールスは複数の業務があります。

しかし、インサイドセールスの理解を深めていけると、高いやり甲斐を得られるのではないでしょうか。

インサイドセールスに向いている人と向いていない人

向いている人

電話やメールといった手段を活用して、顧客に営業をするインサイドセールス。

フィールドセールスとは異なり容姿や見た目で補うことができません。

電話の場合難しい専門用語であっても、論理的に伝えるスキルが必要です。

他には、お客さんに合わせてテンポよく会話を合わせるスキルも。

各種苦手で無い人がすれば、辛い気持ちは抑えられます。

 

文字だけで表現するメールは、サービスの魅力や自分の人柄などを明確に伝えられる文章力が必要となります。

そのうえで、メールで商品紹介やコンテンツ作成する場合、事前リサーチの時間も要ります。

質も重視しながら作業ができる人は続けやすいのではないでしょうか。

 

他部署の人にも情報共有する目的で、顧客データ入力をする場合があります。

各種漏れやミスが生じると、負担を掛けたり仕事を思うように進まなかったりする原因となりかねません。

可能な範囲でミスを防ぐのも大事ですが、無駄をなくすために細かなミスも見逃さずに対処できる人も向いているでしょう。

 

他には、各種アポイントを取っても思うような返事が無かったり、時には無視されたりすることも起こりかねません。

その時は辛い気持ちになるかもしれませんが、物事を楽観的に考えて次の行動できる人も向いているでしょう。

向いていない人

インサイドセールスは見込み客を作る作業は必要。そのうえで、売上アップに繋げるには、リードナーチャリングによって可能な範囲長期に顧客になってもらうのも大事です。

 

人とのコミュニケーションやヒヤリングが苦手な人は、自分の伝えたいことだけ話すのに完結する場合があります。

それだと相手から理解を得られず、成果を出すのが困難となりかねません。

 

また、電話やメールなどの手段を用いて積極的に売り込み作業も要ります。

日頃の性格や考えが受け身な人だと、成果を出すのが困難になる以外に辛い気持ちを抱えてしまう場合が出るでしょう。

他には、顧客や仕事仲間から冷たい対応をされた時、気持ちの切り替えに時間が掛かる人も向いていない可能性があります。

 

仕事を完璧にするのを心掛けている人は、向いていない傾向です。

日本においてインサイドセールスは導入されたばかりなので、正確な業務内容が確立されておらず、各社で試行錯誤しながらしています。

完璧を求めすぎても、無駄な動きが増えたり却って仕事のスピードが落ちてしまったりして、思うような成果が出ない状況に陥りかねません。

それぞれがより成果を出せるようにするために

インサイドセールスをすれば、見込み客との対応やリードの作成などで辛い気持ちになる時は出ます。

一人で抱え込んでも、心理面の負担が大きくなりかねません。

 

複数の社員がいる会社で人員に余裕がある場合は、マーケティングやセールスする人との役割分担するのはオススメです。

例えば、人と直接コミュニケーションをとるのが苦手な人は、マーケティングや記事コンテンツ作成を中心に仕事をしてもらう流れです。

リサーチ力やコンテンツの質も重視されますが、日々の業務をする中でスキルアップを図れるようにしましょう。

 

セールスする人は、コミュニケーション能力やお客さんの悩みを引き出すヒヤリングのスキルを磨くのは大事ですが、ニーズに合う商品やサービスを提案する作業も必要となります。

 

特に営業スキルを活用するのにオススメなのはBANT。

Budgetは予算のことで、顧客に予算が間に合わない場合だと、交渉は不成立となるのでその確認は大事です。

 

Authorityは決裁権で、営業をする際に最初は決定権を持たない人と交渉をする傾向ですが、最終決定権を持つ人と交渉できるように流れを作りましょう。

 

Needは必要性で、相手にとって不要なものは購入しません。

交渉を進める中で、必要性の有無を引き出すようにしましょう。

 

Timeframeは導入時期で、商品やサービスの導入時期が具体的に決まっているなら商談の予約を立てやすくなります。

 

各種社内全体で形成をしていき、1つの形になった場合、自社ならではのインサイドセールスの進め方が見つかるのが期待できます。

心にも余裕ができて一人ひとりの社員のケアも図れると、誰もが辛い気持ちにならなくて済むのが期待できます。

インサイドセールスを続けると辛いと思いやすくなる理由

顧客から冷たい対応をされる場合がある

電話やメールなどで顧客と直接対応するのは避けられないインサイドセールス。

顔の見えない分、相手も警戒心を持つため冷たい対応をされる時があります。

十分な対策を立てても、思うように成果が出ないと辛い気持ちになるでしょう。

 

各種見直しや反省を行ってスキルを磨き、営業力強化を図るのも大事です。

そのうえで楽観的に捉えて積極的に行動するようにすれば、次は上手くいく可能性は出ます。

他部署から理解を得られず時には板挟みになるケースも

インサイドセールスは、マーケティング部門から情報収集したリードを基にフィールドセールス部門に仕事を受け渡す流れです。

両部門のつなぎ役もしますが、人出不足の時などは自分も各部署の仕事のサポートもするでしょう。

 

とはいえ、成果が出ないと各部署で不満が出る原因となりかねません。

真正面から受けてしまうと、心理面の負担が増す原因に。

成果を出すのは大事ですが、時には受け流すのも自分の身を守れるうえ、生産性向上もできます。

目標設定が困難な場合が出る

インサイドセールスでは、売上のノルマ以外に架電やメルマガ送信といった仕事もあります。

とはいえ新しい営業手段なので、まだ会社間で目標設定が確立できていない場合、仕事のイメージが形成できず辛いと感じるでしょう。

 

他には、コンテンツ作成など一つひとつの仕事に対して、無駄に感じる時が出るのが想定されます。

とはいえ、やり遂げるとスキルやキャリアとしては残せるので、長い目で見ればきっとプラスになります。

歴史が浅く十分なノウハウが確立されていない

フィールドセールスのような営業方法と違い、ノウハウが十分に形成されていない分、自社間でノウハウの確立が必要。

そのうえで売上も出す必要があるから、辛いと感じやすくなります。

 

社内で情報共有や意見交換を繰り返していく中でノウハウが形成できれば、無駄がなくなって、最適な仕事内容として進められるでしょう。

1人当たりが受け持つ顧客のキャパオーバーを招く可能性がある

会社内や自宅で仕事をするのが可能なインサイドセールスは、移動をしないで顧客に営業をするのが可能です。

その分、上司から電話やメールなどをお客さんに掛けるのを求められる場合があります。

非対面でも伝わるように顧客に合った商品やサービスの紹介、アフターフォローなど幅広く仕事もします。

 

各種作業をする際の負担が大きくなり、特に一人で抱え込んでしまうと辛いと感じる原因になりかねません。

必要に応じて役割分担をしたり、少しずつキャパの調整をしたりできれば良いでしょう。

直接対面できないことで手応えを掴みにくい

特に初めて顧客とお話をする時、互いの顔が見えない分信頼を得られる可能性が低いです。

電話やメール、文字コンテンツだけだと成果を確認できない分、やる気を失うようになりかねません。

 

見込み客を見つけてアプローチを図るのも1つの方法ですが、オンラインツールを活用すれば対面に近い状態でアプローチができます。

アプローチの仕方が分からない

直接対面できないインサイドセールスは、アプローチの仕方が掴めず、手応えが感じにくい状況に陥りかねません。

顧客の中には、WEBサイトを通じて商品やサービスに関する情報を仕入れている人はいます。

マーケティングやコンテンツ作成でリサーチを行い、ニーズに合ったものを提供できるようにしましょう。

インサイドセールスが辛いと思った時の解決方法

自分なりのストレス解消法を見つける

成果が見えなかったりコンテンツの質を求められたりするインサイドセールスは、辛いと感じる時が出るかもしれません。

また、成果が出ないのが続けば、無駄が多いと感じるケースも想定されます。

 

例えば、仕事と家庭だけの生活を繰り返すと、ストレス増幅の原因となりかねません。

気持ちの切り替えをするためにウォーキングでも良いから適度な運動や、自分に合った趣味を見つけましょう。

十分な睡眠時間確保も、ストレス軽減や体調面の不調予防には欠かせません。

 

バランスの悪い食生活している人は注意が必要です。

特にビタミンの摂取は抗ストレスホルモンの合成に必要な栄養素の1つで、野菜や魚介類、肉類の摂取は特にオススメです。

難しい場合はサプリで補うのも1つの方法となります。

他部署の職員とできるだけ交流する機会を持つ

他部署の人の中には、インサイドセールスに対して良い印象を持っていない場合があります。

見込み客と交渉できなかったり、成果が出なかったりすれば無駄が多いと判断されて不満や意見も出るでしょう。

 

とはいえ、他部署の人との付き合いにおいて割り切りも大事。

ビジネスと私情は分けて交流する機会を持つことで理解を得られたり、自分のストレス解消ができたりするのが期待できます。

人間関係においても楽観主義はオススメです。

適宜目標設定と顧客へのアプローチする方法をそれぞれ見直す

インサイドセールスはKPIを活用して目標設定をしても、十分な成果が出ているか否かに疑問を持つ人はいるかもしれません。

目標値が高い状態になれば、キャパオーバーを招くケースも起こりかねません。

 

マーケティングやセールスをする人と情報共有しながら、できることを見つけるようにしましょう。

 

コンテンツ作成を用いて交渉を進めても、受注までの期間が短いと成約をしても失注となる可能性は出ます。

短期間で成約に繋げるのも大事ですが、受注の取りこぼしが無いように顧客へのケアはしてください。

同じ部署の社員とはノウハウの共有を徹底

マーケティングやセールスの社員とノウハウの情報共有ができていれば、さまざまなアドバイスが受けられます。

 

例えば、セールスマンの考えを伝えることができたり、マーケティングで得た顧客情報やコンテンツを得られたりします。

上手に活用して1つのチームとしてスキルアップに繋げることができれば、辛さが軽くなる以外に仕事やコスト面の無駄が省けるのではないでしょうか。

 

時間は掛かるかもしれませんが、できる所から取り組みましょう。

顧客が話を聞いてもらいたいと思わせるようにアプローチの仕方を研究

顧客と直接コミュニケーションを図るのも大事ですが、魅力あるコンテンツ作成ができると大きな武器となります。

 

顧客と対話しない時間でも、コンテンツ作成における情報収集は欠かせません。

ヒヤリングやマーケティングを通じて得た顧客の求めている情報を確認したうえで、煮詰めていくようにしましょう。

成果を出している人の仕事を見学

特に始めたばかりの人や手探り状態の人は、ノウハウが分からないまま進める傾向です。

可能であれば、インサイドセールスで成果を出している人の仕事ぶりを見学させてもらうのも1つの方法。

自社社員から選ぶのも良しですが、他社の営業担当者で交流がある人に依頼するのも良いでしょう。

 

何かしらのヒントが見つかり、さまざまな方法を試していく中で、インサイドセールスの無駄な仕事や辛さの解消に繋がるのではないでしょうか。

インサイドセールスで成果を出すにはKPIが鍵を握る

設定すべきKPI

企業や組織の目標を達成するための行動指標として、KPIの設定は大事。

各種数値で成果を判断したり目標設定ができたりするので、会社に合った活用ができればインサイドセールスでの成果を出しやすくします。

特に、SMARTの法則によって目標設定ができれば、より効果的な目標が生まれやすくなり、辛さや無駄の削減ができるでしょう。

商談化数

インサイドセールスをするうえで、顧客との関係づくりは欠かせません。

直接商談した数を示すことによって、関係構築の成功の可否がわかり、次の対策を立てやすくします。

架電数と通話時間

電話の架電数や通話時間の数字も、KPI設定するのも有り。

行動した時間や質を正確に把握できれば、必要なリソースや行動量の分析をしやすくします。

見込み客が見つかれば、次のアクションをしやすくなります。

とは言え、インサイドセールスは利益を上げるのが仕事なので、細かくなりすぎると却って辛さや負担が増す原因となりかねません。

メール開封率

メールの送信数や開封数をKPIで示すのも大事ですが、開封率として数値に出せると細かな分析が可能になるでしょう。

例えば、開封率が下がっていたり低い状態が続いたりすれば、記事の質を上げるだけでなく、送信する日時の変更をするといった対策を立てやすくします。

受注数・受注率・クロージング数

受注数や受注率をKPIで表記することで、受注確度を意識した商談設定をしやすくします。

ヒヤリングの精度を高めて見込み客になる可能性が低い商談の回避ができれば、インサイドセールスにおける無駄や辛さの軽減ができるでしょう。

 

また、受注に繋ぐまでアポイントを取るのが1つの仕事です。

営業やマーケティングの社員とKPIの確認ができれば、利益拡大を目指しやすくなります。

KPIを設定する際のポイントは?

インサイドセールスにおいてKPIを設定する場合、SMARTの法則に沿って進めると良いでしょう。

※Specific:明確な、Measurable:測定可能な、Achievable:達成可能な、Relevant:適切な、Time-bound:期限を定めた

 

測定可能な数値の顧客訪問件数や成約率の設定を出して、1人当たり達成可能な目標設定期限を定めて進める作業が大事。

一人ひとりの社員が持つキャパやスキル、これまでの自社での売上や販売実績を基にして、より具体的な数値を出すようにしましょう。

 

そのためには社員間で情報共有を徹底したり、目標達成に向けたマネジメントをしたりできる環境づくりが欠かせません。

KPIの見直しと改善が必要な時は?

失敗しやすいKPIは、逆SMARTの法則に沿ったもの。

目標設定や期限が曖昧で数値化できず、達成不可能かつ不適切な内容が該当。

また、社員のキャパオーバーなどが理由でKPIの見直しや改善が必要な時も出ます。

辛さがなくなって無駄の省いたKPIの設定をしましょう。

顧客との関係を指標化してそれを高める

インサイドセールスの顧客には商品やサービスを購入する人以外に、メールや架電などで新規顧客になり得る見込み客もいるでしょう。

あくまでもKPIは商品やサービス購入に繋げるための手段なので、各種指標化を行い、それを高めるようにしましょう。

リピート率を意識した施策ができれば、顧客満足度アップも図れます。

 

顧客との接続数を最大化

顧客とメールや架電などで接続する機会はありますが、社員のキャパやスキルも異なります。

また、コンテンツ作成の質も大事。

一人ひとりの社員に見合う接続数の提示を行い、質の高いコンテンツ作成に繋げるようにしましょう。

設定するターゲットとのズレが無いかを確認

ペルソナ設定などでターゲット層を形成した場合、どのような商品やサービスを求めているかを確認する作業があります。

ターゲット層とのズレがあれば、売上アップや新規顧客確保には繋がりません。

 

マーケティングや営業の社員と情報共有して、定期的にズレの有無を確認しましょう。

また、KPIの見直しや改善が必要な時は、柔軟にするのがオススメです。

まとめ

インサイドセールスは直接顧客と対面しない営業方法であり、まだノウハウの確立もできていない傾向です。

試行錯誤の段階では無駄が多かったり、辛いと感じたりするかもしれません。

適宜KPIの設定や見直しをしたり、時には頼れる人の仕事の進め方を確認したりする中で、自分に合ったインサイドセールスの仕方が見つかるのではないでしょうか。

             
TANAKA

writer

TANAKA

WEB CIRCLE MEDIAの編集者田中です。主にSEOやコンテンツの記事を投稿しています。

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